2025年9月「あの人に会いたい」
7月12日(土曜)に放映されたNHK番組『あの人に会いたい』で、農民作家・山下惣一氏の言葉と生涯が紹介されました。
コメが店頭から消え 、価格が上がる「令和の米騒動」の状況下での放送は今の社会と重なって深い印象を受けました。山下氏は昭和11年、佐賀県の農家に生まれ、農業に従事しながら生涯で40冊超の著作を世に送り出します。昭和56年には減反政策に揺れる農村を描いた『減反神社』が直木賞候補となり注目を集めました。農業政策の変化や自由化の波に翻弄されながらも、農民の視点から社会の課題を見つめ続けた人生だったようです。「コメ半年、みかん10年。将来のために汗を流すには夢がなければやっていけない。コストや農地条件で見れば日本は不利だが、有利なのは生産地のすぐそばに多くの消費者がいることだ」と語り、直売所設立や地産地消の仕組みづくりによる持続可能な農業が日本農業再生の鍵と考えていました。大府市では大都市近郊の地の利を生かし、ブドウやタマネギなど多様な農業が営まれています。「オーガニックビレッジ」を宣言し、有機農業の拡大による持続可能で環境にやさしい農業の推進にも取り組んでいます。
わずか10分間の放送でしたが、私たちが進むべき未来について大きな示唆と励ましを与えてくれる、心を打つ内容でした。
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